おさいふ放浪記 Vol.5 港区値段を考える | 利回り不動産

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おさいふ放浪記 Vol.5 港区値段を考える

2022/07/01

<最終更新日> 2022年7月1日

昭和、平成、令和を第一線で書く女:森綾(もり・あや)のマネー・エッセイ。
第5回目となる今回のお話は、成功者の象徴、東京屈指の高級エリア「港区」お金の話
「港区値段」について寄稿いただきました。

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第5回 港区値段を考える



世の中には「あってないような値段」というものがある。

特に冠婚葬祭にまつわるような、やむを得ぬ出費にまつわるものには、相場がわかりにくいものが多い。
インターネットの時代になって、ずいぶん情報はオープンになったかに見えるが、まだまだ結婚、出産、葬式にまつわる相場は住んでいる場所によっても様々だ。

そんな中で、なんでもダントツに高そうなのが[ 東京都・港区 ]である。

私の美しい知人が最近、子どもを産んだ。
彼女は港区六本木在住。
産む前に遊びに来てくれて、いろいろ話したら、産む前にも大変お金がかかっていることを教えてくれた。

「妊婦検診、というのがあるんですが、これは出産費用じゃないから自分もちなんです。病院にもよると思いますが、通っている区内のY病院だとほんとかなりな額になるんです。保険が効かないんですよ。それで、2週間に1回来てください、とかしれっと言われるんです」

「え。ほんと!? 大変じゃないの。でも大体、出産費用って50万くらいあればいいんじゃないの?それに申請したら返ってくるんじゃないの?」

「いえいえ、港区で産もうと思ったら、産前産後含めて200万円仕事です! 出産育児一時金は健康保険に申請したら42万円戻ってくるのかな。なんか焼け石に水程度です」

ちなみに、東京都の平均は62万円程度。やはり港区で出産するには高級ランクしかないのであろうか。
もう産むことはない私は、なんだかホッとしたのであった。

さて今度は結婚披露宴である。
港区といえば、六本木。

六本木といえば、グランドハイアット東京とリッツカールトン東京、新しいところではアンダーズ東京がある。
 
調べてみると、グランドハイアットとアンダーズは80人規模で500万円弱が平均。
客単価は50000~60000円ほどだった。
またリッツカールトン東京はあまり挙げた人がいないのでわからなかったが、どうやら客単価はもう少し高いようだ。

この金額をどう見るか。
バブル期の終焉に1度だけ結婚式をやったことがあるが、その時は帝国ホテル東京で料理の値段だけで1人25000円というのが下から2番目だった。
スクリーンの手配まで自分たちでやり、なるべく無駄を省いて、ホテルに支払ったのは500万以下だったはずだ。

当時は全日空ホテルがとても人気があって、そこならもっと客単価は高かった。

しかし、サービスの良さ、バリアフリーの会場の構造、安全性などいろいろと考えると、ホテルの結婚披露宴はそんなに上がっているとも言えないし、割安なのかもしれないと私は思う。
一生に一度、レストランウエディングで5万の食事を出すのもいいけれど、客全体への目配り、港区のホテルで盛大にやりました、というブランド感は悪くないのではないかと思うのである。

2〜3時間で露と消える華燭の一瞬ではあるが、だからこそ、港区でやる、という意味もあるのではないか。
 



さて、最後はお葬式とお墓である。

全国平均は一般葬で150万円、家族葬で100万、焼き場でやってしまう直葬で20万円前後といったところ。

港区のお葬式といえば、都立青山葬儀所を思い出す。
数々の有名人、芸能人の葬儀中継はここから発信された。
ところが現在は、施設の老朽化もあり、令和3年4月から使用を休止。
コロナ禍もあり、まだ再開の告知はされていない。
あそこの大きなスペースでやったらいくらだったのだろう。
しかし何百人とやってくる葬儀のお香典や御霊前を考えると、賄ってあまりあるのかもしれないが。

一方で、港区内でも、お金をかけずにやっている人たちもいる。
知人のフォトグラファーは母親が亡くなった時、自宅スタジオでスタジオ葬を敢行した。
シンプルな祭壇に、カサブランカの花。何もかも最後まで含めて、40万円で抑えたという。
しかし集まった人たちは弔いの心を強く感じた。
これでいいのかも、と私も思った。

お葬式が終わったら、お墓である。
いや、お墓は墓所だけを生きている間に買っている場合がほとんどだろう。
港区といえば青山墓地。
都立青山霊園である。
幕末の志士から有名人、著名人まで、土の下でどんな交流が行われているのか、大変興味深い。
犬養毅も、大久保利通も、乃木希典も、忠犬ハチ公まで眠っているのである。
最近では、小林麻央さんもここに葬られた。

ここは都立なので、今は非常に公正に抽選が行われているようだ。
とはいえ、ギッチギッチでぎゅうぎゅうに見えるのだが。
墓じまいをする人もいるから、年間50枠くらいは出るらしい。
しかし都立とはいえ、一番狭い1.6㎡でも600万円以上する。
ただし、年額管理料は年間1220円とかなりお得だ。
寺院墓地の場合は護持費・会費などで年間3~5万円かかるのだから。

そして墓所さえあれば墓地となるわけではない。墓石がいるのである。
昨年、大阪に住む親類のおじさんが亡くなり、叔母と従姉妹に墓石のことを相談された。
ネットでも見ても、どれがどれやらわからない。
日本製は高くて、200万円以上したりする。100万円まででなんとかしたい。

「インド製とかどうなんやろ」

「見たことないからなんとも言われへんなあ」

不思議な色がついていたり、軽石みたいだったらどうしよう。
私は以前、ネットで桐の和服入れを買ったのだが、パコパコの木のが来た。
いまだに桐なのかと疑いながら和服をしまっているのである。
以来、ネットで買う商品の「材質」には信用がならんのだ。
そこで、幼馴染が僧侶になっていることを思い出し、連絡してみると「飲み友達の仏壇屋がいる」と紹介してくれた。
その墓所の墓もいくつか手がけているらしく「いいものを安く」してくれるという。

「結局、インド製にしたわ」

予算以内に収まったらしい。夏にそれを拝みに行くのが楽しみになった。

港区なら、墓石だってきっともっと高い。
港区で一生を送るなんて、やっぱりセレブなことだなあ。
兎にも角にも、死ぬのにもそんなにお金がかかるのか、と恐ろしい。
散骨だって勝手にできるわけではないし、お金がかかる。
お寺で永代供養してもらうにも、お金がかかる。

ただでは死ねない世の中である。

自殺を考えている人は、その後始末で今よりどれだけ周りの人に迷惑をかけてしまうかを考えた方がいい。

とにかく、生きてたほうが得ですよ。

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#rimawariblog #利回り不動産 #森綾

本連載企画は、「森綾」が自身の体験に基づいた、お金にまつわるエッセイやインタビューを中心に連載していくコーナー「1万円からできる・利回り不動産」の提供でお送りしています。次回もお楽しみに!

プロフィール

PROFILE

    森綾(もり あや)
    エッセイスト、作家。
    近著はロングセラーとなっている『一流の女が私だけに教えてくれたこと』
    (マガジンハウス刊)、『Ladystandard』(マイナビ出版)、『大阪のおばちゃんの人生が変わるすごい格言100』(SBクリエイティブ)など多数。スポーツニッポン新聞社大阪本社で文化部記者に。ミック・ジャガー初来日での単独インタビューで編集局長賞を受賞。その後、FM802開局時の広報・宣伝のプロデューサーに。’92年に上京、独立。人物インタビュー、ルポルタージュ、エッセイ、コラム、雑誌、新聞、WEB小説など多方面で執筆。作家、俳優、アーティスト、タレントなど様々な分野で活躍する著名人のべ2,000人以上のインタビュー経験を持つ。長年のレギュラーインタビューは雑誌ミセス「表紙の人」、毎日新聞「ラジオアングル」、星野リゾート公式HP社長対談構成など。これまでに著した媒体は、AERA、週刊朝日、BAILA、VERY、Saita、婦人公論、LEE、UOMO、COSMOPOLITAN、Men’s club、日経エンタテインメントなど多数。近年は、人と香りをつなぐwebマガジン「フレグラボ」の執筆監修、WEBマガジンのBRISAのチーフエディター(2010-2017年)、WEB小説『音楽人1988』(『音楽人』として2010年映画化)など、WEBコンテンツにも積極的に関わっている。

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木山 善豪RIMAWARIBLOG編集責任者
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