不動産テックで業界が変わる?市場規模や実情を解説 | 利回り不動産

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不動産テックで業界が変わる?市場規模や実情を解説

2022/06/23

<最終更新日> 2022年6月24日

最近、不動産業界で「不動産テック」という言葉が注目を浴びています。
「日本の不動産市場を変えてしまう!」といった論調で語られやすい不動産テックですが、その内容は多岐にわたっています。
それぞれがどんな役割を果たし、どんなメリットをもたらすのか、よく理解されていないのではないでしょうか。
本記事では、不動産テックとはどういうものなのか、注目されるポイントやメリットについて紹介していきます。

この記事のポイント
  • 不動産業界が注目する不動産テックとは?
  • 不動産テックがもたらすメリット

不動産テックとは?

一般社団法人不動産テック協会では、「不動産テックとは、不動産×テクノロジーの略であり、テクノロジーの力によって、不動産に関わる業界課題や従来の商習慣を変えようとする価値や仕組みのこと」と定義しています。
「業界課題や従来の商習慣を変えようとする価値や仕組み」というと堅苦しいですが、もっと広くこの言葉を捉え、これから不動産業界で広く使われる(使われるであろう)インターネットやITツール、AI、ビッグデータなどを使ったテクノロジーだと考えればいいでしょう。
たとえば、不動産物件のポータルサイトやVRを使った内見サービス、ネットでの不動産投資支援なども不動産テックの一部です。

急成長する不動産テックの市場規模

海外では「Prop Tech」と呼ばれる不動産テックですが、注目を集め始めたのは、緩やかな景気回復を見せていた2010年代のアメリカでのこと。
不動産テック関連のベンチャー企業が、わずか数年で巨額の資金を集めると、一気にサービスが多様化し、2016年には年間200兆円の市場へと急成長。その勢いはアジアへと広がりました。
特に中国系企業による市場拡大は凄まじく、アリババやテンセントといった大企業も参入し、熾烈な競争を繰り広げています。

出典:矢野経済研究所調べ

日本の不動産テック市場規模は?

もはや世界的な潮流となった不動産テックの波は、日本にも押し寄せました。
後述する不動産テック協会のカオスマップによると、2017年時点で展開されていたビジネスやサービスは80件程度でしたが、2021年には446件にまで増加。
これには、リモートによる顧客対応などが求められた新型コロナウイルス感染拡大の影響もあるでしょう。
しかし、もとより日本の不動産市場は巨大かつ右肩上がりの成長を見せているため、これからも不動産テック事業は拡大し続けると見込まれています。
矢野経済研究所の調査(2021年)によれば、2025年度には2020年度比で200%を超える伸びをみせ、約1兆2,500億円市場になると予測しています。

不動産テック市場を分析したカオスマップとは?

不動産テックを促進している不動産テック協会では、毎年、業界のプレイヤーやカテゴリー、関係性をまとめたカオスマップを発表しています。
これを見れば、どんな企業が参入し、どういうサービスが登場しているのか、業界全体を俯瞰することができます。

出典:一般社団法人不動産テック協会

カオスマップの12のカテゴリーの定義

最新の2021年度版「不動産テック カオスマップ」では、12のカテゴリーが設定されています。
それぞれのカテゴリーで、どんなテクノロジーを使って、不動産業界の現場でどのように利用されているのか解説しましょう。

1|VR・AR



「VR」「AR」ともによく聞く言葉ですが、その意味するものは異なります。
VR(Virtual Reality・仮想現実)実際には存在しない仮想空間を映像で体験する技術
AR(Augmented Reality・拡張現実)現実の空間に、実際には存在しないものを重ね、現実と仮想の融合した空間を体験する技術
こうした「AR」「VR」を活用することで、自宅にいながら不動産物件を内覧したり、インテリアコーディネートを検討したりすることができるようになりました。

2|IoT



IoTとは、センサーや住宅、家電などの「モノ」がインターネットで繋がることで、相互に情報交換できる仕組みのことです。これにより、さまざまなモノが制御可能になりました。
現在、不動産物件のさまざまな設備にIoTの導入が進んでいます。ドアロックをIoT対応にすれば、スマートフォンで開錠/施錠が行えますし、空調・照明設備なども制御できます。

3|スペースシェアリング



長期にわたって賃貸契約を結ぶのではなく、短期から中期の契約で不動産や空きスペースをシェアすることをスペースシェアリングといいます。
ホテルなどの宿泊施設がわりに、空き家や住宅の一室を活用したり、そのマッチングを行ったりするサービスがよく知られていますが、そのほかにもレンタルスペースや物置、オフィス、駐車場、店舗など、物件の多様化が進んでいます。

4|リフォーム・リノベーション

中古住宅や空き家の活用を検討するとき、リフォームやリノベーションが必要になります。その際に、企画・設計・施工をどの業者に任せるかは、その後の運用を大きく左右します。
発注者のニーズに合った業者を、Webプラットフォーム上で選ぶマッチングサービスがこれに該当します。

5|不動産情報

カオスマップでの不動産情報とは、物件情報ではなく、不動産に関するデータを提供・分析できるサービスを指します。具体的には、不動産登記情報をオンラインで取得したり、建築予定地の土地情報を自動収集したりするサービスがそうです。
データの収集やデータ分析を自動化することで、さらにビジネスの機会を創出します。

6|仲介業務支援

不動産売買や賃貸の仲介業務の自動化・効率化を図るサービスです。
オンラインによる電子契約や内見予約、見込み客の分析まで、これまで多くの時間を要していたアナログ実務を、こうしたツールを使うことで軽減できます。
また、不動産に特化したチャットサービスなど、新型コロナウイルス感染拡大に伴ってニーズが拡大したリモート対応サービスなども含まれます。

7|管理業務支援

賃借人の募集、入居率を高めるための設備の導入やトラブル対応など、不動産管理会社が行う業務を効率化するサービスやツールです。
特に顧客情報を一元化するデータベースの作成、不動産点検情報の管理、オーナーとのやりとりなどは効率化の余地が多く残されているため、注目を集めています。

8|ローン・保証

不動産を取得するためのローンの組み立て、保証サービスの提供、マッチングを行うサービスです。
こうしたサービスを利用することで、住宅ローンの比較も簡単になるので、不動産購入という大きな買い物への心理的ハードルを引き下げる効果も見込めます。

9|クラウドファンディング

クラウドファンディングは、オンラインプラットフォームを通して投資家を集め、資金調達する仕組みです。不動産投資には多くの資産を必要としますが、クラウドファンディングであれば個人投資家でも少額投資が可能になります。
>RIMAWARIBLOGを運用する利回り不動産はここに当たります。

10|価格可視化・査定

不動産投資を行うにあたって、現在の不動産価格と将来の査定はとても重要なポイントです。
これまでその価格を把握するのは手間のかかる作業でしたが、あらゆるデータ、AIなどを活用して不動産価格、賃料の査定、その将来の見通しなどを行う不動産テックが登場しています。
これにより、不動産の売買や投資の適切なタイミングを分析できるようになりました。

11|マッチング

先に解説したスペースシェアリングやリフォーム・リノベーション以外にも、不動産に関わるマッチングの機会は多くあります。
不動産物件の売主と買主、業務を依頼したい人とそれを請け負う業者など、さまざまなニーズをネットでマッチングする多様なプラットフォーム、サービスがこれに該当します。

12|物件情報・メディア

物件情報を集約して掲載するポータルサイトやサービス全般です。
新居探しなど物件情報を検索する人の多くは、ネットから検索するため、さまざまなニーズに合わせて情報を集積し、わかりやすく紹介する工夫が日々アップデートされています。

不動産テックの導入メリットとは

投資メリットを理解しよう

不動産テックの活用によって得られる最大のメリットは、なんといっても業務効率化です。
これまで不動産業界での実務は、アナログで煩雑な作業が大半を占めており、事業拡大を進めるにもヒューマンリソースの問題から限界がありました。
これに対し業務効率化のツール開発が叫ばれてきましたが、大手企業を除き、地域密着型の中小の事業者には対応できませんでした。
しかし不動産テックの登場で、中小の事業者も業務効率化をはかってヒューマンリソースを確保し、新たなビジネスチャンスを掴めるようになったのです。

情報の一元化


不動産テックの導入による業務効率化で、もっとも効果を出しやすいのが情報の一元化です。
これまで特定の不動産事業者だけが有していた情報、さらには社内の担当者だけが知っている情報を集約すれば、網羅型のデータベースを築けます。
こうした一元管理された情報により、不動産を売る側も買う側も、より良い形でマッチングを果たせます。

生産性や作業の向上


不動産に関わる業務は、さまざまな契約書類の作成、契約後の管理など非常に煩雑です。
また、そうした業務を遂行する人材の育成に時間や手間もかかります。こうした業務を不動産テックに任せることで、これまでアナログな実務にかかっていた時間やヒューマンリソースを、別の業務に振り分けることができます。

まとめ|IT技術が不動産業界の課題を解決する

不動産業界が慢性的に抱えてきたのが、人材不足という問題です。
少子高齢化が進み、中小の不動産事業者も高齢化が進むなか、DXを進めずにアナログな業務に縛られていては、新たな人材確保はより難しくなるでしょう。
不動産テックの導入には予算を確保しなければいけませんし、経営者としてはその費用対効果を考えてしまうのも無理はありません。
しかし、不動産テックはお金を生み出す仕組みではなく、あくまで時間とヒューマンリソースを生み出すサポートを果たすもの。不動産テックそのものが重要なのではなく、導入後の時間とヒューマンリソースこそが、あらたなビジネスを生むことを忘れてはいけません。
そのことを基本に、いかに新たなビジネスチャンスを作り、同時に仕事に対する社員の満足度を上げていくか。その視点を持って、不動産テックを検討してみてください。

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木山 善豪RIMAWARIBLOG編集責任者
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