利回り通信Vol.9 沖縄県読谷村のリゾートヴィラのデザイン監修を務めた、大出真裕さんにインタビュー | 利回り不動産《RIMAWARIBLOG》

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利回り通信Vol.9 沖縄県読谷村のリゾートヴィラのデザイン監修を務めた、大出真裕さんにインタビュー

2024/08/05

更新日 2024年8月7日

こんにちは、RIMAWARIBLOGです。今回お話を伺ったのは、ハワイ出身の建築家で今回のプロジェクト(第60号)のデザイン監修を務めた、大出真裕(おおいで・まさひろ)さんです。日本に戻ってからも海沿いで働きたいという思いから、8年前に沖縄へ移住されました。大出さんの手によって、沖縄の美しい風景と伝統文化が色濃く残る読谷村、長浜地区に誕生するリゾートプロジェクトが進行しています。

今回のインタビューでは、このプロジェクトのデザイン監修を手がける大出氏に、プロジェクトの背景やこだわり、そして沖縄の魅力をどのように取り入れているのかについて詳しくお話を伺いました。リゾートを訪れるゲストにとって、特別な体験を提供するための工夫が随所に散りばめられたこのプロジェクト。その魅力とビジョンに迫ります。

とうしろう
Q:これまでに手掛けた代表的なプロジェクトを教えてください。


当事務所はまだ2年目なので、竣工したプロジェクトはまだ少ないのですが、デザインに携わらさせていただいたアヤンナ宮古島は今年の4月に開業を迎えました。ここ数年の沖縄では、アクアチッタナハやカクテルステイナハなど、国内外でホテルを中心に数十件のプロジェクトで設計、デザインをさせていただきました。いま当事務所では、国内外で数ヘクタール規模のプロジェクトを複数抱えていますので、向こう5年ほどで順次開業を迎えられる様、精進して日々設計させていただいています。

とうしろう
Q:大出さんの設計理念やスタイルを教えてください。

わたしは、その土地や習わし等がもたらす「土着性」に着目して企画、設計をしています。ホテルの場合に限らず、滞在した人、訪れた人々が、ふと笑顔で居られる視点や景色、体験、価値観を大切にしていて、ココロとカラダにその土地の美しい景色が残る建築をつくる事をモットーに日夜活動しています。

とうしろう
Q:今回のプロジェクトの全体的な特徴は?

計画地は、読谷村の中でも静かで海沿いの街並みと自然や海が感じられる長浜地区にあります。琉球らしい風景や、やちむんやびん型をはじめとした伝統芸術など沖縄の魅力が色濃く残り発展を続ける読谷村を、このホテルを中心に楽しんでほしいと思い植物や食器など手や目に触れるものを選定しています。自然が豊かな環境なので、華美な装飾はせずに要素を限定し洗練されたラグジュアリー感を大切にしています。

とうしろう
Q:こだわったポイントについて教えてください。


1棟貸しということで、ヴィラのコンセプトは、「集ってお祝い」を掲げさせていただきました。これは、理由をつけては集ってお祝いする琉球らしい景色のひとつで、3階のリビングダイニングでも屋上のルーフトップでも料理をできる設備を整え、滞在中のゲストには毎日がお祝いのように過ごしてほしいという願いからデザインさせていただきました。ダイニングテーブルはコンロと一体でつくり、6人が腰かけてもゆったり楽しめる迫力あるテーブルをデザインしています。また、窓からみえる景色にもなるランドスケープデザインはこだわりをもっています。入口からリゾートを印象づける力強いヤシは、沖縄の自然の力強さと非日常への切り替えを暗示するシンボルとして配置しています。海と反対側のベッドルーム側には、樹形に特徴のある常緑樹と色鮮やかな低木を配置し、緑豊かな景色を楽しんで頂けるよう力を入れさせていただきました。

とうしろう
Q:トレンドをどう取り入れていますか?

沖縄は特にですが、プールの付いていないホテルが少なくなってきました。海はなるべく高いところから眺めた方がきれいです。ここでは、屋上にインフィニティプールを設けて、海とつながり、長浜地区では一番高く、そして一番海に近いところから海を望むことを叶えています。また、屋上にはサウナと水風呂、外気浴用にラウンジャーも完備しており、究極のととのいを提供できる点は外せません。

とうしろう
Q:沖縄の伝統要素をどのように取り入れていますか?

沖縄の伝統の建築様式の要素としては、台風に強い設計や構造、日光や湿気対策が挙げられます。防風性・防腐性・防蟻性に優れたコンクリート造を採用している点も、今では伝統要素のひとつかもしれません。沖縄の実に8割がコンクリート造に置き換わってきていると聞きます。また、このヴィラの「集ってお祝い」の中心を彩る「食」も、沖縄の伝統のひとつです。身近な伝統を体感していただけるように、その歴史で400年以上続くやちむん(古くから沖縄の人々の暮らしに寄り添ってきた沖縄の伝統ある焼き物、陶器)をつかって食事を楽しんでいただけるように食器や細かい備品もセレクトしています。

とうしろう
Q:・環境への配慮についてお聞かせください。


海が北側にあるので、必然的に建物も北に開いて配置しています。日差しのある東西については、壁を出来る限り延ばし、また開口部も出来る限り抑え、海の景色を最大限取り込む北側の全面窓を採用しつつ、日射による空調負荷、並びに環境負荷への配慮を実施しました。

とうしろう
Q:設計者から見るこのエリアの魅力は?

このエリアは、沖縄本島の中部西海岸側に位置し、那覇空港から50分と近いながらも、那覇とはまるで異なり、集落やさとうきび畑、海をいろいろな場所や高さから望めるなどこれぞ沖縄という景色を楽しめる魅力あるエリアです。また、読谷村は他のリゾート地と異なりその大半を自然海岸のままで残しており、昔からある沖縄の海の景色が残る貴重な地域でもあります。さらに、観光名所も豊富で、最高の銘酒処残波、世界遺産の座喜味城跡、断崖絶壁と最高の釣り場の残波岬、沖縄文化を体験できる施設も多数あり、県民のわたしもよく過ごすスポットがたくさんあります。

とうしろう
Q:この施設をどのような方に利用してもらいたいですか?

沖縄の自然が好きで、旅慣れた方に長期で滞在してもらいたいなと思います。あえてもう少し限定するなら、と言いますかこのヴィラを最大限楽しんでもらいたいので、食が好きで、自炊することに抵抗のないゲストにお祝いして過ごしてもらいたいです。(あわよくば混ぜて欲しい…笑)。この広い空と蒼い海を最高にリラックスできる環境で楽しんでください。

以上、デザイン監修を務めた、大出真裕(おおいで・まさひろ)さんへのインタビューをお送りいたしました。

また次回の利回り通信をお楽しみに!


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【デザイン監修】
Masahiro Ohide 大出 真裕 1988年生まれ。リゾート建築家、一級建築士。OKULEA株式会社代表取締役 兼 スターリゾート株式会社取締役
神奈川県生まれ。 幼少期よりハワイ、東京など移り過ごし、現在は沖縄県在住。連健夫建築研究室、NAP建築設計事務所、KoikeDesignWorksを経て、2022年MASAHIROΛPARTNERS建築設計事務所を立ち上げ独立、2023年にHOKULEA株式会社を設立。リゾート、ホテル、商業ビル、ブリュワリー、オフィスなど大小様々なプロジェクトを国内外で手掛ける。土地や習わし等がもたらす土着性に着目し、人がふと笑顔で居られる視点や景色、体験、価値観を大切に活動している。近作ではバガス(さとうきびの搾りかす)や土といった素材を研究・開発のテーマに掲げ、プロジェクト推進と共に素材開発、実施も行っている。ワイズホールディングスが手掛ける「アヤンナ宮古島」でもバガスによる砂量削減、意匠的な表現を設計・施工し、プロジェクトを特徴づけるデザインを施した。
HOKULEA株式会社のデザインフィロソフィーは、「ココロとカラダにその土地の美しい景色が残るリゾートをつくる」で、世界が憧れるリゾートクリエイター集団を掲げ沖縄発信の建築集団を大出が率いています。

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ZENGO CHEN
ZENGO CHENRIMAWARIBLOG編集責任者
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