利回り通信Vol.7 沖縄県南城市のリゾートヴィラの建築家であり、沖縄の建築美を追求する藤井啓介さんにインタビュー | 利回り不動産《RIMAWARIBLOG》

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利回り通信Vol.7 沖縄県南城市のリゾートヴィラの建築家であり、沖縄の建築美を追求する藤井啓介さんにインタビュー

2024/06/15

更新日 2024年8月5日

今回お話を伺ったのは、利回り不動産、「57号南城リゾートVILLA PJ」の建築設計を手掛けた、株式会社アーキペラゴデザイン代表で一級建築士の藤井啓介(ふじい・けいすけ)さんです。休日になると南城へ足を運ぶ藤井さん曰く、近年続々増えるおしゃれなカフェや、沖縄屈指とも言われる美しいビーチで、のんびりと過ごせるところが特に気に入っているそうです。藤井さんに早速お話を伺っていきたいと思います。

とうしろう
Q: これまでに手掛けた代表的なプロジェクトを教えてください。

A: ホテル系であれば沖縄本島のカヌチャやコスタビスタの設計をお手伝いさせていただきました。石垣島では90室規模のホテルの設計もしています。最近では宮古島のアヤンナをお手伝いさせていただきました。リゾート住宅は各地で設計させてもらっていますし、古宇利島のカフェや那覇のバーなどもお手伝いさせていただいております。

とうしろう
Q: 藤井さんの設計理念やスタイルを教えてください。

A: 日常の中に旅するようなゆとりを感じる住宅や、日常にない贅沢を体感する別荘やホテルを目指しています。案件によって光と風をコントロールし、心地良い空間を創り上げるよう心がけています。またデザイン、環境、機能のバランスを考えて設計します。特に亜熱帯という特別な土地でしか味わえない「空気感」を最大限に生かし、「光と風」、「自然と利便」、「内と外」がバランスよく溶け合う程よい距離感の空間を作り出すことを心がけています。また、閉じた建築より開いた建築が好きです。リゾート物件が多いのでそうなったかもしれませんが、単純にいうと切り取った景色より、内と外が一体となった建築を目指している場合が多いです。

とうしろう
Q: 今回のプロジェクトの全体的な特徴はどんなところ?

A: このプロジェクトは沖縄県の南城市を代表するビーチの一つ、「あざまサンサンビーチ」に面しています。県南部の遊泳設備がある人工ビーチの中では一番の透明度を誇ります。「ビーチに面している」といっても、ここまで海に近い敷地はなかなかありません。よく整備された白い砂浜とエメラルドブルーの海、また敷地の後ろに深い緑の森がある特殊な場所です。ですので、海への繋がりはもちろんですが、後ろの森との繋がりも考慮した設計になっています。荒々しい沖縄の自然の中ではなく、整備されたビーチや道路に面しているので、建物も丁寧に作りこまれた、きれいなラグジュアリー感を大切にしています。タテにもヨコにも伸びやかに広がる、ブラック・グレー・ホワイトのラグジュアリーな空間が特徴です。

とうしろう
Q:特にこだわったポイントはなんですか?

利回り不動産 沖縄

A: 一番こだわったのは、ここの3階からの眺望を活かすことです。敷地の形状を考えると必然的に取れる窓の最大幅が決まってきます。その物理的な幅以上のインパクトや感動を与えるには、そこまでの積み上げが必要になってきます。1階はあえて天井を低くして色もブラックをメインとしています。2階は一般的な天井高さとして、色もグレーやベージュなどトーンを明るくしていきました。場所的に高さ制限がある区域ですが3階はその中でギリギリまで天井を高くし、色もホワイトの空間をメインとしています。最上階の階段室を出ると、一気に空間が広がり、その向こうにエメラルドブルーの海がどこまでも広がっているというストーリーを演出しています。デザインの量も1階が一番多く、最上階に行くにしたがって、よりシンプルなデザインとなり、自然に視線が建築から景色に移行するよう配慮しています。

とうしろう
Q:トレンドはどのように取り入れていますか?

利回り不動産 沖縄
A: 3階のLDK横にテラスがあり、そこにサウナとプールがあります。トレンドのロウリュできるフィンランド式サウナで冷水シャワーもあり、外気浴が可能です。海と森を同時に楽しめる屋外のサウナとなっています。屋外での外気浴は開放感も高く、屋内では得られない気持ち良さを味わうことができます。プールはインフィニティとなっており、3階から望む安座真の海は格別です。リビングとも繋がっているので、室内から直接プールに入ることも可能です。トレンドのサウナとインフィニティプールを一緒に、贅沢な環境で楽しんでいただけるようになっています。

とうしろう
Q: 沖縄の伝統要素を取り入れていますか?

利回り不動産 沖縄
(*画像はイメージです。アーキペラゴデザインHPより)

A: 伝統要素ではありませんが、沖縄で昔からよく使われている「花ブロック」を現代風にして取り入れています。これが単にデザイン的な部分だけでなく、機能的な面においても沖縄の気候に適した材料です。適度な風を入れつつ、適度に日射を遮ってくれます。沖縄の太陽と花ブロックが作り出す光と影のパターンはとても魅力的で、当該施設に到着したお客様を幻想的に導き入れてくれることと思います。さらに、室内には沖縄の石である琉球石灰岩と本部石灰岩を使用しています。石の名前は知らなくても、沖縄にいればどこかで目にしていると思うので、それらがあるだけで「沖縄」を感じていただけると思います。

とうしろう
Q: 環境への配慮した点はありますか?

利回り不動産 沖縄

A: 海が北東側にあるので、必然的に建物も北東に開いています。北東なのでそこまで直射日光を気にする必要はありませんが、海の景色を最大限取り込むため窓を目一杯取っているので、東側の袖壁をテラスの先端まで延ばして建物内への直射日光を制限しています。逆に西側はあまり窓を大きくせず西日の侵入を防いでいます。いずれも建物への負荷を減らすための環境への配慮です。また室温が上昇しがちな2階と3階は海からの風の通り道を意識して、きちんと自然風が流れるように、風の入り口と出口があるように設計しています。環境への配慮という意味とは少し異なりますがランドスケープにも力を入れています。その地域の特性を生かして環境を構築することで、人と自然が調和した場所を創り出したいと思っています。シンプルに言えば、そこに訪れる人々が、デザインされた美しい景観によって心地よい空間と時間を感じてもらえたら嬉しいです。人はまぎれもなく自然の中に生きていて、清々しい自然に出会うと五感と全身の肌感覚に刺激を受け、気分転換できて癒されると思います。

とうしろう
Q: 設計者から見たこのエリアの魅力は何ですか?

A: このエリア(南城市)は那覇空港から50分と比較的アクセスしやすい場所です。緑や海、離島など美しい自然が豊かな地域でありながら、世界文化遺産をはじめとする貴重な歴史や文化史跡が多くある魅力的なエリアです。代表的なのは「斎場御嶽(せーふぁーうたき)」と「久高島」です。斎場御嶽は、琉球王朝時代に祭事が行われてきた格式の高い聖地です。世界文化遺産にも登録されています。神秘的なパワーを感じることができ、沖縄独特の祈りの文化が学べます。「神の島」とも呼ばれる神秘的なのが「久高島」です。琉球王国の創世神・アマミキヨが降臨し、国づくりを始めたと云われていることから、島民たちが守ってきた神聖なパワースポットが数多く点在しています。さらに新しいホテルや人気のカフェができていたり、最近では沖縄初のコストコが今年の夏オープンするなど、話題に事欠かないエリアです。沖縄の自然はもちろんのこと、沖縄のスピリチュアルな部分と沖縄のイマドキの部分、昔の沖縄と新しい沖縄が混在するのがこのエリアの魅力です。

とうしろう
Q: どのような方に利用してもらいたいですか?

A: もちろん沖縄が大好きな方に利用してもらいたいです。あえてもう少し限定するなら沖縄の海が好き、沖縄の自然が好き、だけど手つかずでむき出しの自然は少し苦手という方に利用してもらいたいです。環境的にも建物的にもそのような方々に合っていると思います。管理された自然のなかで開放的になる感じです。インテリアのコンセプトも「Graceful Escape」としています。単に「沖縄の太陽、自然を生で感じてください」というのではなく、どちらかというと海岸沿いの高級リゾートで、日常から離れてリラックスできる優雅なひとときを過ごしたい、という方に利用してもらいたいです。

利回り不動産 藤井啓介

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一級建築士 | 藤井啓介
株式会社アーキペラゴデザイン代表取締役

www.archipelagodesign.jp

藤井啓介は東京都生まれ、早稲田大学で建築学を専攻し、その後、清水建設株式会社の設計本部で経験を積みました。2005年、沖縄への移住を決意し、2012年にアーキペラゴデザイン一級建築士事務所を設立。2014年に株式会社アーキペラゴデザインへと社名変更し、建築業界での地位を確立しました。藤井氏はワイズホールディングスが手掛ける「AYANNA宮古」や「星のや竹富島」の設計にも携わり、その実力を発揮しています。

「日常にリゾートを。リゾートを日常に。」という理念のもと、アーキペラゴデザインは住宅や別荘、ホテル、オフィス、店舗など多岐にわたる建築設計を行っています。関わるすべての人々に感動と共感を与え、デザインを通じて想像以上の幸せや感動を提供することを目指しています。

藤井氏のデザインフィロソフィーは、機能とデザインが一体となり、デザイン、環境、機能のバランスを重視した空間を創り出すことです。「光と風」、「自然と利便」、「内と外」が調和する心地よい空間を提供し、独自の建築美を追求しています。

藤井さんが手掛ける「沖縄県南城市のVILLA PJ」はこちら利回り不動産 沖縄 ワイズホールディングス

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ZENGO CHEN
ZENGO CHENRIMAWARIBLOG編集責任者
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