2023年下半期 不動産価格の推移はどうなる?気になる今後の動向は? | 利回り不動産《RIMAWARIBLOG》

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2023年下半期 不動産価格の推移はどうなる?気になる今後の動向は?

2023/06/01

更新日 2023年6月26日

不動産には価格がありますが、さまざまな要因によって決定され、推移しています。そんな不動産価格のこれまでの推移や、現状をご存じでしょうか。本記事では、不動産価格が動く要因や、今後の動向について解説しています。

この記事のポイント!
  • この記事で不動産価格の動向がわかります。

そもそも不動産価格はどのように決まるのか?

不動産は似た物件はあっても、全く同じ条件のものはないので、いわゆる「定価」は存在しません。その時々の需要と供給バランス、地理的要素、経済状況によって変動すると考えるのが一般的です。売る人が設定した価格と、買う人が納得した価格が一致すれば、売買が成立し価格が決められます。さてそんな不動産ですが直近の動向はどうなっているのでしょうか?一緒に見ていきましょう。

2022年までの不動産価格の動向は?

まず最初に、2022年までの不動産価格の動向について解説していきます。
不動産価格の動向を見るときには、国土交通省が公表している、「不動産価格指数(住宅)」のグラフを見ながら解説します。

※不動産価格指数は2010年の平均値を100とした数値で表されています。
出典「国土交通省プレスリリース」

2013年以降、不動産価格指数は全体的に上昇しています。
特に不動産価格指数(住宅)で、マンションの価格の上昇率が著しく、最新データでは他の価格指数に比べて圧倒的に高くなっているのがわかるかと思います。

☞マンションの価格が伸びているのは、人口の都市集中化や新型コロナウイルスが原因で木材価格が高騰したこと(ウッドショック)により、新築マンションの価格も上がっていることが理由として挙げられます。

☞他に特徴的なグラフの動きとして、2020年以降、マンション以外の住宅の価格も上昇率が高くなっています。こちらも、新型コロナウイルスによるテレワークの導入で、一般的にゆとりのある住宅(戸建て)需要が高まったためでしょう。

過去5年間の不動産価格の動向について

ここでは、特にくわしく過去5年間の不動産価格の動向について解説します。
こちらでも「不動産価格指数」を基に見ていきます。


土地の不動産価格指数は、「2018年Q4」から「2022年Q4」で約12%上昇しています。
戸建ては、2019年1月から2023年1月で約12%上昇、マンションはなんと約30%上昇しています。
30%の上昇は具体的には、2019年に2,000万円だったマンションが2023年では2,600万円になります。

不動産価格の変動の理由は?

不動産価格に定価が存在しないことは前述しましたが、どのような理由で不動産価格は変動するのでしょう。
不動産価格の変動理由について、解説します。

経済的な要因

まずは、経済的な要因です。
日本全体の経済の状態が不動産価格が変動する要因になります。具体的な経済の状態とは、金利などの経済政策のことです。金利を上げる「利上げ」はインフレの抑制を目的にしているので、金利が上がれば購入意欲が下がり不動産取引は減少。その結果、不動産価格が下がります。
反対に、金利が下がれば不動産取引は増え、価格が上がります。

国際情勢状況

次に、国際情勢状況です。
こちらも前述した経済的要因と同様、日本中の不動産に共通する変動理由です。具体的に昨今の不動産価格の変動理由となったのは、以下の国際状況です。

・新型コロナウイルスによる金融緩和政策
・ウクライナ侵攻によるウッドショック

新型コロナウイルスによるウッドショックについて前述しましたが、2022年に起きたロシアによるウクライナ侵攻によってロシアから木材などの輸入が制限されたこともウッドショックに関係しています。

イベントの影響

次に、イベントの影響です。
2013年に東京オリンピックの開催が決定されましたが、それ以降首都圏の不動産価格は著しく上昇し続けています。
また2025年には、大阪・関西万博が控えています。
首都圏と同じく大阪でも、不動産価格は上昇していくでしょう。

人口流動の影響

最後に、人口流動の影響です。
各地域の人口数や老若男女それぞれの人口比率なども不動産価格に影響します。
若い世代が多い地域は、将来的な伸び率などを評価され、不動産価格が高くなります。
また、同じく将来的な期待から、再開発や区画整理事業が計画される地域でも不動産価格は高騰します。

2023年下半期の展望

利回り不動産 rimawariblog

ここまで2023年上半期までの不動産価格の変動について解説してきました。
ここからは、2023年下半期の不動産価格の展望について解説していきます。

金利と物価などコストの影響

不動産価格が金利の影響を受けることは先ほど述べました。
2013年頃から日本銀行は「異次元金融緩和政策」という低金利政策を始めています。
これにより、不動産価格も上昇しており、金利が不動産価格に与える影響は大きいです。
今後金利が低くなれば不動産価格が上がり、高くなれば価格は下がるでしょう。

また、不動産価格は物価の影響も受けます。
先ほども述べたウッドショックと呼ばれる輸入木材価格の高騰により、木材価格が上がり、日本でも建築費が高くなっています。
ウクライナ情勢も緊迫した状態が続いているため、今後もさまざまな物価が上昇する懸念もあります。
物価がこのまま高騰すれば、住宅を購入しようとする人が減るため、不動産価格は下がる可能性があります。

2023年の地価公示は上昇

2023年の地価公示は、全国平均で全用途平均・住宅地・商業地のいずれも2年連続で上昇し、上昇率が拡大しています。
2022年の地価公示の特徴としては、大阪圏の商業地が3年ぶりに上昇に転じたことです。
また、地方四市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)では、全国用途平均・住宅地・商業地のいずれも10年連続で上昇し上昇率が拡大しました。
また、その他の地域では、全用途平均・商業地は3年ぶり、住宅地は28年ぶりに上昇しました。
2023年の地価公示は全体的に上昇していると考えて良いでしょう。

住宅ローン金利の上昇

不動産価格は、住宅ローン金利の上昇の影響も受けます。
住宅ローン金利が上昇すると、住宅を買おうとする人は減り、不動産価格は下落します。
住宅ローン金利は、日本銀行が設定する金利の影響を受けます。
2022年に入って以降、住宅ローンの10年固定金利が徐々に上昇しています。
世界的にインフレが生じている中、日本の「10年物国債の利回り」も上昇しているためです。
しかし、変動金利は低金利な状態であることから、変動金利も組み合わせて低金利で住宅ローンを組むことは可能です。
今後の10年物国債の利回りがどのような動きになるかによって、不動産価格は動くでしょう。

2023年下半期以降の不動産価格の推移予想

ここからは2023年下半期以降の不動産価格の推移予想をしていきます。
しかし、不動産価格の推移は不動産の立地によって異なるでしょう。
そこで以下からは「都市部」「郊外・地方」に分けて予想をしていきます。

都市部は上昇傾向

都市部については、2023年下半期以降も価格は上昇し続ける見込みです。
人口の都市部への集中は一層加速するとの見解が強いからと考えられているからです。
また、「ウィズコロナ」へと向かい始めた現在では、やはり都市部の医療機関やインフラの充実性や利便性の高さが注目されています。
今後も、都市部で生活をしたい人は増え続け、それに応じて価格も上がり続けると考えられます。

郊外・地方は横ばい?

それに対し、郊外や地方の不動産は横ばいが続くと予想されます。
都市で生活をしたいものの金銭的な理由で都市部に住めない世帯が郊外に流れ続ける構図は変わらないと思われます。
また、過疎化や高齢化が進んだ地方では、不動産の供給過多が起こっています。
地方の不動産は、価格が上昇する要素はあまりないため、需要の低下によって不動産価格は上がらないと考えて良いでしょう。

《まとめ》不動産価格の動向には注意が必要

物価の高止まり、インフレの継続などの要因で上がり続ける可能性が高いと言えるでしょう。

ここまで、不動産価格について解説をしてきました。
物価の高止まり、インフレの継続などの要因が関係し、不動産価格は上がり続ける可能性が高いと見られています。
不動産価格には定価がないため、そのときそのときで値段が変わります。
不動産価格が上下する要因に注目し、不動産価格の動向に注意することが大切です。

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