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アセットアロケーションとは? リスク分散を目的に資産配分を考える
更新日 2023年8月22日
利回り不動産がお届けする「資産運用ブログ」=RIMAWARI BLOG
本記事のテーマは「アセットアロケーション」です。英語だと難しく聞こえてしましますが、日本語で言い換えると「資産配分」という意味になります。
このような“選択”からスタートすると、どうしても視野が狭くなってしまい、成り行きで投資を行うパターンにハマってしまいがち。
そこで大事なのが、投資の配分を決める「アセットアロケーション」という考え方。運用に伴う様々なリスクを低減しつつ、効率的なリターンを目指す上で、投資資金を複数の異なった資産(アセット)に配分(アロケーション)することは、皆さんがこれから行う投資のための設計図ともいえますので詳しく見ていきましょう!
- アセットアロケーションとは「資産配分」のこと
- 投資におけるリスク分散のコツがわかる
- アセットアロケーションとポートフォリオの違いを解説
アセットアロケーションとは?
アセットアロケーションとは、アセット(asset=資産)とアロケーション(allocation=配分)を組み合わせた言葉で、「資産配分」を意味します。
近年私たちが抱える悩みの一つに、現金を銀行に預けているだけでは、超低金利が続く日本では資産を増やせない問題があります。
逆に、リスクを負って全資産を株式に投資すれば、リターンを期待できる反面、大きな経済変動が起こった場合、多くの損失を被ることになります。
そこで、リスクを低減するために行うのが「分散投資」です。
アセットアロケーションは、この際に「どういう配分で何に分散投資するか?」を決定することを指します。
一般的には投資家の目標やリスク許容度に応じて、アセットクラスから投資する対象を選択します。
<代表的なアセットクラス>
資産 | 種類・分類 |
---|---|
現金・預金 | – |
株式 | 国内・先進国・新興国 |
債券 | 国内・先進国・新興国 |
不動産 | 賃貸・住居・REIT |
コモディティー | 金・銀・プラチナなど |
たとえば、不動産物件を小口化して1万円から投資できる「不動産クラウドファンディング」は、不動産というアセットクラスの1分類に位置づけることができます。
投資家の資産状況や運用目的、リスクの許容度は人それぞれですから、ひとりひとりが異なるアセットロケーションを組み立てることになります。
ポートフォリオとの違い
「アセットアロケーション」と似た考え方をするものとして「ポートフォリオ」という言葉があります。
アセットアロケーションとポートフォリオは、どちらも資産配分についての言葉という点では同じです。
しかし、アセットアロケーションは資産配分をどう設計するかという「アセットクラスの配分」 で表示します。
一方で、ポートフォリオはアセットアロケーションをもとに「具体的な金融商品」で資産配分を表示できるもの 、と言えるでしょう。
投資初心者はアセットアロケーションを組まずに、成り行きで投資を行い、ポートフォリオを組んでしまいがちです。
しかし、投資目的とリスクの許容度を考える「アセットアロケーション」という段階を踏んでこそ、具体的な銘柄に投資した結果として強固なポートフォリオを組むことができます。
アセットアロケーションの3つのポイント
実際にアセットアロケーションを考えるとき、投資家それぞれに考慮すべき要素は多岐に渡ります。
しかし、必ず押さえておくべきポイントとして「投資の目的」「リスク許容度」「年齢」の3つが挙げられます。
「さっさと仕事をリタイアして、悠々自適の暮らしを送れる資産を築きたい」
「いつか家を建てて、子供に十分な教育を施せる将来を送りたい」
「人生100年時代と言われるなか、老後の資金を形成したい」
資産形成のスタートは、こうした嘘のない目的から導き出される“クリアな目標値(金額)”の設定から始まります。
そして、アセットアロケーションでは、この目的を実現するために、どのアセットクラスを選び、手持ちのお金をどう配分していくか、を考えます。
リスク許容度とは「どれくらいリスクを受け入れられるか?」ということで、その人を取り巻く状況により千差万別です。
リスクとリターンは、いつも相関関係にありますから、ローリスクならローリターン、ハイリスクならハイリターンが鉄則です。
アセットアロケーションを組み立てるうえでは、リスクの高いアセットグループと、リスクの低いアセットグループを、リスク許容度に合わせて選択・配分します。
ポイント1で設定した投資目的から、「それをいつまでに達成したいのか?」も明らかになるでしょう。
投資開始から目的達成までの期間が、短いのか、長いのか、それによってアセットアロケーションも変化します。
特に、老後のための資産形成の場合、リタイアまでの期間がどれくらい残っているかは、大きなポイントです。
20~30代であれば、積極的に資産運用する成長型のアセットアロケーションを組み、40代から引退に向けて少しずつ安定したアセットクラスへ資産を配分していく、という設計が可能です。
若ければ、積極的な資産運用で大きく資産を減らしても挽回のチャンスがあります。
しかし、中高年で大きく資産を減らすと、資産形成上では致命的になりかねません。
家族を持つと、なおさらリスクを負うのが難しくなります。
「歳をとるごとにリスク許容度は下がっていく」ということを、よく理解しておきましょう。
アセットアロケーションを行うために
投資初心者の場合、アセットアロケーションを1から考えるのは難しいものです。
そこで、金融機関や専門家に委託する方法として、投資信託(ファンド)の利用が挙げられます。
たとえば、国内株式なら日経225など、国内株式のインデックス指数と同じ運用成績を目指す投資信託、その他、海外株式や債券、不動産ならREITなど、投資信託を組み合わせることで、簡単にアセットアロケーションを組み立てることができます。
アセットアロケーションの基礎とは?
次に、アセットアロケーションを組むにあたっての基本を解説しましょう。
ここでは、一般的によく組まれる株式と債券をベースにしたアセットアロケーションについて考えます。
安全とリスクを考える
アセットアロケーションでは、株式はリスクのある「リスク性資産」、債券はリスクの少ない「安全資産」と考えます。
堅実な運用をするなら安全資産である債券の割合を増やし、逆に、リスクをとってリターンを狙うなら、株式の割合を増やします。
たとえば、株式と債権を50:50で組んだアセットアロケーションを標準型とします。
「小さな子供がいるし、老後資金は着実に積み立てたい」と言うのであれば、株式の割合を減らして債権の割合を増やす堅実なアセットアロケーションを組みます。
「早期リタイヤ、FIREを実現したい」なら、株式の割合を増やして債権の割合を減らす積極的なアセットアロケーションを組むといった具合です。
また、アセットアロケーションは一度組んだらそれで終わりというものではありません。
市場の動向や投資家を取り巻く状況に応じて、見直していくのが基本です。
常に効率的かつ合理的な割合に、アセットクラスを調整しましょう。
投資先を考える
株式はリスク性資産で、債券が安全資産だと説明しましたが、それはあくまで原則の話です。
たとえば、日本の大企業の株式で、株価が割安か割高かを判断する指標のPERが10倍以下であれば、急落リスクは限定的だと言われます。
一方で、債券でも新興国のものは、格付け会社が「投機的リスク」と判断する債権があります。
そこで、アセットアロケーションを組むうえでは、「どのアセットクラスを選ぶか?」というポイントと合わせて、「どの国、どの地域に投資するか」というポイントが重要です。
<株式と債券の地域別リスクの目安>
日本 | 先進国 | 新興国 | |
---|---|---|---|
株式 | リスク中程度 | リスク中程度 | リスク高い |
債券 | リスク低い | リスク低い | リスク中程度から高い |
アセットアロケーションの戦略とは?
どのようなアセットアロケーションを組むか?
その基本的な戦略は、長期と短期に分けて主に2通りあります。
戦略的アセットアロケーションとは、「長期的」なポートフォリオを組むための方向性を見据える戦略です。
この時に考慮するのは、アセットアロケーションを組む場合の重要な基本要因、投資目的、リスク許容度、投資期間の3つです。
以下の図は、アセットアロケーションを「積極成長型」「安定成長型」「安定型」に設定してみた場合の例です。
<アセットアロケーションのタイプ別構成比>
こうしたアセットアロケーションは、投資目的によって異なりますが、老後資金を形成するにあたっては、20〜30代、40〜50代、引退間際といった、時の移り変わりに従い「積極成長型」から「安定型」へと資産をシフトしていきます。
戦術的アセットアロケーションとは、「短期的」な配分戦略です。
これは、国や企業などの経済状況や市場の動きに対し、臨機応変に特定のアセットクラス(株や債権など)の割合を増減し、投資効率を高めるアクティブな資産配分のこと。
たとえば、市場がリスクを取ってもいいという状況であれば、リスク性資産を増やし、安全資産を減らす。逆に、市場がリスクに嫌気を見せるようであれば、リスク性資産を減らし、安全資産を増やすといった行動です。
実際的には、戦略的アセットアロケーションで長期的な運用を行い、戦術的アセットアロケーションでその補完を行うと考えればよいでしょう。
まとめ|資産運用はアセットアロケーションが基本
「アセットアロケーション」は、手持ちの資産をどのアセットクラスに配分するかを考え、分散投資によってリスク管理を行う手法です。
株式、債券、不動産といったアセットクラスの特徴をよく理解し、投資目的やリスク許容度、投資期間、投資戦略を踏まえて資産配分を変えていくことが必要です。
より強固なポートフォリオを組み、まず失敗しない資産運用を実現するなら、まずアセットアロケーションから組み立てるようにしましょう。
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