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投資信託における利回りとは?種類や利率の違いを知る

2021/09/21

更新日 2022年2月7日

「投資信託を始めてみたいけど、どれくらいの利益が得られるかわからない…」。そんな投資初心者がまず知っておきたいのが「利回り」の基本的な考え方についてです。「利回り」とは、投資した元本から、どのくらいの期間でどのくらいの利益を得られるかを示す重要な目安となります。今回は、投資信託における「利回り」の基礎知識や利回りを考慮した投資信託の賢い選び方などを詳しく解説していきます。

この記事はこんな人にオススメ
  • 投資信託に興味がある
  • 投資信託で得られる利益を知りたい

投資信託の利回りとは?

「投資信託」とは、投資家たちから集めた資金を、運用の専門家(ファンドマネージャー)が株式や債券などに投資・運用し、その成果を投資家に分配・還元する仕組みの金融商品です。

「利回り」とは、投資した金額に対する収益の割合のことをいい、「投資信託における利回り」とは、「投資信託を運用したときに、投資金額に対してどれくらいの利益が得られたのか」を表します。

利回りの計算式は以下になります。

投資信託における利回り=利益(分配金や売却損益)÷運用年数÷投資金額×100

利回りが高いほど、投資金額に対して大きなリターンが得られると考えていいでしょう。

投資信託の利回りと利率の違い

「利回り」と似た用語で「利率」という言葉もあります。
「利率」は、一般的に債権や預金に対して使われ、投資金額に対して毎年受け取る利息の割合を表します。

「投資信託における利回り」と「利率」との大きな違いは、利回りの「利益」には投資信託を売却して得た売却差益など運用によって得たすべての収益を含むということ。

例えば、投資金額100万円で1年間運用し、1万円の分配金と4万円の売却差益を得たとすると
「(1万円+4万円)÷1年間÷100万円×100=5%」の利回りになります。

また、投資信託において分配金のみの利益によって計算する利回りは、「利率」とは言わず「分配金利回り」と呼ばれています。

利回りと騰落率の違い

「投資信託」では「騰落率(とうらくりつ)」という用語もよく使われます。
騰落率とは、「投資信託が、一定の期間(3カ月、6カ月、1年など)にどれくらい値段が変動したか」をパーセンテージで表したもの。

例えば、投資金額1万円の投資信託が、1年後に1.1万円に値上がりした場合、騰落率は10%になります。

投資先の今後の値動きを予想するためのもので、投資信託を選ぶ際には利回りと合わせて確認するといいでしょう。

パフォーマンスとは

「投資信託」における運用成果を評価する際に「パフォーマンス」という言葉もよく使われます。

パフォーマンスとは、投資信託の運用指標である「ベンチマーク」と比較して、「利回りが良いか悪いか」を評価する用語(ここでいう「ベンチマーク」には、日本株式に投資する投資信託であれば、東証株価指数や日経平均株価などの指数が用いられます)です。

例えば、「ベンチマークよりも利回りが良い=パフォーマンスが良い」
「ベンチマークよりも利回りが悪い=パフォーマンスが悪い」という形で使われます。

利回りの計算方法

「投資信託」における利回りは、
「利益(分配金や売却損益)÷運用年数÷投資金額×100」
で計算ができます。

例えば、100万円の投資信託を5年間運用し、合計5万円の分配金を得て110万円で売却した場合、
「(5万円+売却益10万円)÷5年間÷100万円×100=3%」
の利回りになります。

しかし、実際に投資信託の取引にはさまざまな費用が発生します。主な経費には、購入時にかかる販売手数料、運用時にかかる信託報酬や税金、売却時にも税金や売買委託手数料、信託財産留保額などがかかります。

これらのコストを考慮した場合、利回りの計算式は以下のようになります。

諸費用を考慮した投資信託の利回り=(分配金+売却益-販売手数料-信託報酬-売却委託手数料-信託財産留保額-税金)÷運用年数÷投資金額×100

投資信託の種類によっては、販売手数料や信託財産留保額がかからない場合もあります。利回りだけに注目するのではなく、必要なコストを確認することも重要です。

投資信託で得られる利益とは?

「投資信託」では、「売却差益」と「分配金」の2つの利益が期待できます。

売却益とは商品を売却するときの差益のこと。
分配金は投資信託の運用で得られた利益の一部を、運用会社の判断で投資家に還元するものです。

ここでは投資信託で得られる2つの利益について解説します。

基準価額と分配金

1口あたりの「投資信託」の値段のことを「基準価額」と呼びます。
投資家からの出資金のうち、投資家に帰属する額を「純資産総額」といい、それを投資信託の総口数で割ることで「基準価額」が算出されます。
投資信託は、この基準価額を基に取引されるため、投資家は基準価額が上がれば、商品を売却する際に差益を期待できることになります。

一方、投資信託には決算が行われる際に支払われる「分配金」という仕組みがあります。
分配金は、投資信託の運用によって得た利益を投資家に還元するものです。

この「基準価額」と「分配金」とは、実は密接なつながりがあります。
「純資産総額」のなかには、分配金を支払うための「分配対象額」が含まれていて、分配金支払い後は「純資産総額」が下がり、連動して「基準価額」も下落してしまいます。
分配金の支払い頻度や金額も投資信託によってさまざまですので、運用中は基準価額の動きも合わせて注視することが大切です。

2種類の分配金がある

「投資信託」の分配金には「普通分配金」と「特別分配金」の2種類があります。

「普通分配金」とは、運用によって得た利益を保有する口数に応じて投資家に支払うもの。
利益分を還元するため、基準価額が購入時の値段を下回ることはありませんが、所定の税金が差し引かれます。

「特別分配金」は利益ではなく、元本の一部を投資家に返すというもの。
利益ではないため課税はされませんが、元本を取り崩すため基準価額が下がる点には注意が必要です。

また、投資信託のなかには、分配金をそのまま受け取るコースと受け取らずに再び投資に回すコースが選べる場合もあります。前者は「定期的な運用の成果を受け取れる」、後者は「復利効果が期待でき、長期運用における収益性が高まる」など、それぞれにメリットがあるので、自分に合ったコースを選びましょう。

毎月分配金を受け取れる、毎月分配型投資信託とは?

「投資信託」の分配金は年に1~2回、決算日に支払われるのが一般的です。しかし、なかには1カ月ごとに決算を行い、「分配金」を受け取れる「毎月分配型投資信託」と呼ばれるタイプの商品もあります。ここでは「毎月分配型投資信託」のメリットとデメリットを解説します。

・「毎月分配型投資信託」のメリット
毎月一定額の「分配金」が受け取れるというのが最大のメリットです。
年金やお小遣いの足しとして、定期的に運用の成果を得たいという投資家におすすめです。

・「毎月分配型投資信託」のデメリット
投資信託は、元本が保証される投資方法ではありません。
特に「毎月分配型投資信託」は、毎月の利益が「分配金」に回されるため、「純資産総額」および「基準価額」が上がらず、元本が取り崩されるケースもあります。
長期的に見ると複利効果も薄く、売却益も得られにくいと言えるでしょう。

投資信託を選ぶときの注意点

一般社団法人 投資信託協会によると現在(2021年7月末)、5,883本の公募投資信託が運用されています。
「これだけの商品のなかで、どれを選べばいいかわからない」と悩む投資初心者の方も多いのではないでしょうか。

ここでは、投資信託を選ぶ際のポイントや考え方を解説します。

利回りだけで判断しない

「投資信託」を選ぶときにまず注目してしまうのが、やはり「利回り」かもしれません。
「利回り」が高ければ、総合的な収益率が高いとはいえますが、パフォーマンス(運用実績)が悪いという場合もあります。

例えば、日本株式に投資する投資信託の利回りが5%だった場合。

この投資信託のベンチマーク(この場合は日経平均株価やTOPIXなどの指数)が7%であれば、利回りがベンチマークを2%下回るため、「パフォーマンスが悪い」と評価されます。

投資信託を購入する際は、利回りだけではなくパフォーマンスや騰落率など、総合的に考えて判断する必要があるでしょう。

手数料などの費用を考慮

「投資信託」の実際の運用には、税金や手数料(販売手数料、信託報酬信託、財産留保額ほか)など、さまざまな費用がかかります。
売却益や普通分配金は課税対象になり、利益に対して20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)が税金として差し引かれます。

販売手数料は、投資信託を購入する際に必要な手数料のこと。
投資信託によって変わりますが、申込金額の0~5%程度の費用がかかります。

信託報酬は、投資家に代わって投資・運用を行う運用会社に支払う手数料のこと。
年率0.5~2%が一般的で、1%の場合は保有額に対して1%の費用がかかります。

信託財産留保額は、投資信託を売却などによって解約した場合に発生する手数料のこと。
売却時の基準価額に対して、0.2~0.3%の手数料が売却代金から差し引かれるのが一般的です。

投資信託には「トータル・リターン」という考え方があります。
「トータル・リターン」とは投資信託の購入から一定期間内で受け取った分配金や手数料など、すべての損益を計算して収益率として示したものです。

投資信託の利回りは「トータル・リターン」を考えて判断する必要があります。

リスクを考慮する

「投資信託」のなかには利回りが10%を超えるものもあります。

しかし、一般的に利回りが高い投資信託商品にはリスクも伴います。
高い分配金が得られても、投資信託の基準価額が下がってしまえば売却益が得られず、最終的な利益がマイナスになってしまうこともあるでしょう。

ハイリスク・ハイリターンを選ぶか、ローリスク・ローリターンを選ぶか、自分の投資目的に合った投資信託を選びましょう。

まとめ|投資信託の利回りは総合的に判断

「投資信託」における利回りとは「投資信託を一定期間運用したときに、投資金額に対して得られる利益」を表す数値です。
投資信託を選ぶにあたり「利回り」を確認することは大切ですが、利回りだけではなく、「騰落率」や「パフォーマンス」、「トータル・リターン」を考慮することがさらに重要になります。

また、利回りが高い投資信託は、損失が出る可能性もあるリスクの高い商品です。
投資信託は利回りの高さだけで選ぶのではなく、「最終的な資産の目標」や「どれくらいリスクを背負えるのか」など、総合的に判断する必要があるでしょう。

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ZENGO CHEN
ZENGO CHENRIMAWARIBLOG編集責任者
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