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利回り通信vol.4 【京都町屋再生プロジェクト】第一弾は北野天満宮の参道に位置する築100年超えの大型町屋
更新日 2024年10月4日
京都町屋再生プロジェクトの基本情報
- 台湾を代表する建築家、李静敏が率いる「襲園(しゅうえん)グループ」は、禅の世界観を核とし自然との調和を用いた、建築デザイン事業を主軸に、アート、食、宿、旅を通じて芸術のように生きる「生活美学」という独自のライフスタイルを提唱する、総合ライフスタイルブランド「襲園生活」を提供しています。2023年で設立20周年を迎えた襲園グループと、新たな取り組みとして日本・京都でのプロジェクトをスタートしました。利回り不動產と共に、京都の歴史的な町屋を再生し次世代へ受け継ぐことをテーマに掲げる本プロジェクトは、京都の町屋をを保護・活性化し、豊かな文化と伝統を未来へと継承することを目的としています。詳細は下記の関連記事にてご覧いただけます。
【町屋再生にまつわる12の質問を伺いました:https://rimawari.co.jp/blog/?p=3868】
【日台共同で目指す100年後に残す世界遺産:https://rimawari.co.jp/blog/?p=3744】
襲園グループが手がける町屋をご紹介します。
<太秦家>(うずまさのいえ)
歴史と映画の街、京都の太秦映画村そばに位置するこの魅力的な町屋は、伝統的な日本の建築様式を保ちつつ、現代の快適さを提供しています。茅葺きの屋根や障子、畳の部屋など、古き良き日本の暮らしを感じられる要素が満載です。日本建築の素晴らしさに加えて、シーズンで入れ替わるアート作品を随所に楽しめます。
<京寬堂>(きょうかんどう)
次に紹介するこちらの物件は、襲園グループが手がける、襲園美術館の京都分館。町屋シリーズのフラッグシップであり、可能な限りの建材の再利用や、職人の技術、伝統工芸をふんだんに取り入れた建物でもあります。ギャラリーショールームとして活用を行っています。
京都の泉涌寺へ続く道沿いに位置する襲園美術館の京都分館、京寬堂は、ギャラリー兼コミュニティースペースとして再生されました。このプロジェクトでは、可能な限り建材の再利用を行なっています。京寬堂は、展覧会や職人によるワークショップ、料理教室にも適した設計となっており、どの角度から見ても歴史を感じられる上質で美しいデザインにこだわっています。
↑建材の再利用を可能な限り行い、建物が持つ歴史と記憶を未来につなげる工夫も施されています。↓
京寬堂のアプローチは、夏には緑が生い茂り、秋には楓が多彩に染まります。縁側に座ったり横になったりして、静かに京都の四季の移り変わりを眺めることができます。冬には、暖かいお茶を片手に暖炉のそばでゆったりとした時間を過ごすことも。襲園の町屋では、そんな日常の中に生まれるストーリーや小さな幸せを感じられる空間を大切にしています。
上の写真に映る「雪見窓」(一部がスライドする障子)は上下や左右に動くことで光と影の変化を創り出します、片方の障子を上げると雪の静けさが感じられ、下ろすと空の広がりを楽しめます。また、扉を開けると、庭園が目の前に広がり、雨の後の静かな山々を思わせる禅の趣が体験できます。晴れた秋深まる日には、茶を飲みながら笑い話を交わし、この場所の風情を満喫するのも魅力の一つです。
また現代の暮らしにも適応するデザインを忘れていません。心地よい香りを放つ天然檜木を多用し、火山石灰のタイルと組み合わせることで、ワンランク上の入浴体験を提供します。窓は外の世界の喧騒を遮り、京都の夜明けへと導きます。自然の素材と最新の設備が融合した、心を休める入浴が叶う癒しの空間を演出しています。
開放式のバーカウンターは、料理教室としても活用できるよう巧みに設計されています。また、高く広々とした茶室スペースは、格子窓、茶棚、そして熱い湯を沸かす設備が備わっており、静かで美しい空間を提供します。さらに、格子の引き戸を通して太陽の光が差し込む玄関は、明るく透明感のある空間であり、訪れるゲストにも風情ある心地よさを与えます。
共同プロジェクト「京都町屋再生プロジェクトVol.1」の紹介
京町屋は、伝統的な日本の町家建築様式の一つで、特に京都の街並みを象徴する建築です。その歴史は古く、平安時代にまで遡ります。京町屋は、狭い土地に効率よく建てられ、長い間にわたり多くの改築や修正が行われてきました。特徴的なのは、深い軒と狭い前面、そして長い間取りです。これらは、限られた空間を最大限に活用するための工夫であり、京都の市街地の密集した環境に適応した結果です。伝統的な木造建築技術が随所に見られ、日本の歴史や文化を今に伝える重要な建築物とされています。
第一弾として手がけるのは、北野天満宮から徒歩7分の場所に位置する大型町屋です。このエリアは、北野天満宮へ続く参道として栄え、古い町家や風情ある路地が残り、京都らしい情緒が漂っています。現在、約100店舗が軒を連ねる「北野商店街」としても知られ、こだわりの専門店や若い世代のオーナーが経営するカフェや雑貨店が近年多くオープンし、注目を集めるエリアです。
商店街から一歩入った場所に位置するこの物件は、かつて地元で愛された「たまご屋」として知られていました。その建物の歴史と記憶を大切にしながら、新しいアートや交流、体験が生まれる場として、敷地面積145平米、延べ床面積240平米を持つこの建物は、グローバルな複合施設へと生まれ変わることが予定されています。この再生プロジェクトは、過去と現在をつなぐ文化的なハブとして機能し、地域コミュニティに新たな活力をもたらすことを目指しています。
北野天満宮に続く、古き良き商店街の一角に佇むこの大型町屋は、歴史を纏い、明治時代の息吹を今に伝える「看板建築」の町屋として知られています。明治31年の面影を色濃く残すその奥深い構造は、台湾を代表する建築家、李静敏(リー・ジンミン)と地元の工務店の職人技によって、新たな生命を吹き込まれる予定です。」
襲園グループによって手掛けられるこの施設は、日本の伝統と世界のアートが交差する文化のハブとして、ギャラリー、住居、店舗が融合した複合型施設へと生まれ変わります。京町家の伝統的な構法を活かしつつ、モダンなデザインを取り入れることで、現代の暮らしにフィットする新しい形の町屋へと再生されます。この空間は、訪れる人々に新しい発見と感動を提供することでしょう。
(イメージ画像:襲園二館展示スペース)
京都町屋再生プロジェクトVol.1のデザインについて。
この京町家のリノベーションプロジェクトでは、古い土間が現代的なバーカウンターへと生まれ変わり、その眺めは中庭を通じて緑豊かな庭園に続きます。この空間は、どこにいても自然の美しさを感じられるようにデザインされています。一階部分はアートギャラリーとして機能し、国内外のアーティストによる展示やワークショップが定期的に開催される場所です。
(イメージ写真:襲園二館)
また、カフェスペースは、町屋の特徴である入り口から裏口(庭園)に抜ける吹き抜けを活かした開放感のある空間で、ギャラリーやイベントの参加者に軽食や飲み物を提供し、リラックスした時間を過ごせる場所となっています。
(イメージ写真:襲園二館)
二階は居住スペースとして設計されており、地元の職人によって作られた和紙の壁紙、丁寧に修復された柱、地元の材料で作られた畳が特徴です。これらの要素は伝統と現代の融合を象徴し、地域の産業活性化にも寄与しています。このリノベーションによって、伝統的な京町家は新たな生命を吹き込まれ、地域文化の継承と発展に重要な役割を果たすことが期待されます。これらの情報はプロジェクトの途中経過としてまた皆さんにお伝えしたいと思います。
まとめと、今後の展望について
本プロジェクトは、利回り不動産のクラウドファンディングを通じて、町屋の再生と国際的な活用を加速します。
今後数年にわたり、多くの町屋を再生させるこのプロジェクトでは、それぞれの土地に適した最適な活用法をみきわめて、枠組みにとらわれない多領域とのジョイントやクロスオーバーを通じて、文化を継承し、新しい文化を次世代へと創造していく予定です。
襲園グループ
襲園グループは今年で創立20年を迎えた台湾を代表する建築家の1人、李靜敏(リー・ジンミン)率いるクリエイター集団。「僕人建築空間整合」、「襲園美術館」などを台湾や中国に展開しています。禅にインスパイアされた建築・空間デザインを柱とし、アート、食、住、旅を通して本質的で上質なライフスタイル「生活美學」を提案する総合ライフスタイルカンパニーです。
襲園グループ理念
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