不動産で設定する抵当権とは?登記の流れや注意点も解説 | 利回り不動産

BLOGブログ

不動産で設定する抵当権とは?登記の流れや注意点も解説

2022/01/19

<最終更新日> 2022年4月20日

不動産取引や住宅ローンの組むとき、「抵当権」という言葉がよく使われます。漠然と言葉は知っていても、きちんと「抵当権とは何か?」理解している人は意外に少ないです。
抵当権について理解を深めると、不動産取引や住宅ローンを組むうえで戸惑うことが少なくなります。
抵当権とはどのようなものなのか?今回は、抵当権の登録から抹消までを詳しく解説します。

この記事はこんな人にオススメ
  • 不動産投資に興味がある
  • 抵当権って何?

抵当権とは?

「抵当権」とは、住宅ローンを組むとき、購入する土地と建物に、金融機関が設定する権利を指します。
抵当権を設定する理由は、ローンの返済ができなくなった場合、金融機関が回収手段としてその不動産を差し押さえるため。

つまり、抵当権とは購入する不動産を担保にする権利なのです。
そして、抵当権を設定する金融機関(債権者)を「抵当権設定者」と言い、住宅ローンなどを返済する不動産購入者(債務者)を「抵当権者」と呼びます。
また、抵当権設定義務があるのは、抵当権者である不動産購入者です。

抵当権の確認方法

不動産に抵当権が設定されているかどうかは、法務局にある「全部事項証明書」、いわゆる登記簿を見れば分かります。
不動産の状態や権利に関する情報など、登記記録のすべてが記録された全部事項証明書は、法務局の窓口やオンラインで申し込めば取得可能です。

抵当権はいつ実行される?

抵当権は、ローンの返済が滞った場合に、金融機関が回収手段としてその不動産を差し押さえるために設定されると説明しました。
では、実際にどのような状況になれば、抵当権は実行されるのでしょう?

ケースにもよりますが、住宅ローンの場合で以下のような流れになります。
1. だいたい3~6カ月以上の支払いを滞納すると督促状が届く。
2. さらに滞納を続けると、期間の利益の喪失という通知が届き、一括返済を求められる。
3. 2の時点で一括返済ができないと、抵当権が実行される可能性が出てくる。

抵当権が実行されたらどうなる?

抵当権が実行されると、基本的に「強制競売」に掛けられます。
強制競売であれば、金融機関(抵当権設定者)は債務者(抵当権者)の協力がなくても売却処理を進められますが、競売による売却は代金が低くなってしまいます。
債務者としても、競売になると売却したお金は返済に充てられ、売却益はほとんど残りません。
むしろ、競売で売却したお金では足りず、更に支払わなければならない事になりかねないため、実際には競売手続きへ進む前に、不動産を任意売却する場合が多いようです。

ちなみに、抵当権が実行されて競売が行われるとしても、申立から落札者への引き渡しまで9カ月程度かかります。
住宅ローンの滞納から合算すると、1年半程度は現住居に居住することが可能です。

抵当権設定登記の方法と流れ

金融機関で住宅ローンを組んで新築物件を購入したり、中古不動産を購入・相続したりする場合、「抵当権設定登記」が必要になります。
この抵当権設定登記とは、抵当権が付いた物件であることを、第三者に表示するために行うものです。
では、抵当権設定登記が完了するまでの流れを、順を追って説明しましょう。

1|金銭消費者賃借契約の締結

抵当権を設定する前段階として、金融機関と「金銭消費者貸借契約」を締結します。
金銭消費者貸借契約とは、この場合、不動産担保ローンの契約です。

2|抵当権設定契約の締結

金銭消費者貸借契約を結んだら、「抵当権設定契約」を締結します。
これは「購入する住宅に、抵当権を設定することに同意します」というような契約です。
実際には1の金銭消費者賃借契約とまとめて、ひとつの契約書に盛り込んで締結することがほとんどで、その場合は「金銭消費貸借抵当権設定契約」と呼ばれます。

3|必要書類の用意

1と2の契約が終わると、抵当権設定登記に必要な書類を用意します。必要書類は、主に3つです。
1.抵当権設定登記契約書、または登記原因証明情報
2.印鑑証明書・実印(発行から3カ月以内のもの)
3.本人確認書類(運転免許証など)

そのほか、金融機関の資格証明書や登記済権利証(または登記識別情報)などの書類が必要ですが、こうしたものは金融機関から指示があるので、それに従えば大丈夫です。
また、こうした登記書類の作成は、ほとんど司法書士が行います。その司法書士も、通常は金融機関から指定されることが多いです。

4|登記申請

登記申請は本来、当事者である不動産購入者とローン契約を結んだ金融機関で行いますが、通常はそれぞれが選んだ司法書士が代理申請します。
不動産購入者が申請することも可能ですが、非常に複雑なため司法書士に任せたほうがよいでしょう。
金融機関によっては、司法書士でないと融資しないところもあります。

5|金融機関に提出

法務局に登記申請が完了したら、その旨を金融機関に報告し「全部事項証明書」を送ります。
これも司法書士が代行する場合がほとんどです。
最後に、送付が完了したかどうか、依頼した司法書士に確認をとっておきましょう。

抵当権設定登記の費用はいくらかかる?

初めて抵当権設定登記を行う人にとって、費用は大きな不安だと思います。
抵当権の設定にどれくらい費用がかかるのか、だいたいの相場感を解説しましょう。
費用がかかるのは、大きく以下の3つです
1. 司法書士費用
2. 登録免許税
3. そのほか雑費

司法書士への費用

抵当権設定登記においては、司法書士費用は負担しなくてはいけない必要経費です。
司法書士への報酬は、個人で頼む場合、だいたい2~7万円と考えてください。
案件の規模によって費用も変動し、相場感も幅広くなります。

登録免許税

「登録免許税」とは、不動産登記をするときにかかる税金のことです。
納税額は、ローン額に0.4%を乗じれば算出できます。
登録免許税=課税標準額(ローン額)×0.4%
例)ローンの金額が2,000万円なら、登録免許税は8万円です。

ただし、新築・中古住宅に関わらず、一定の要件を満たしていれば、軽減税率が適用される場合があります。
抵当権設定時に、物件がその対象に当たるかどうか、確認しておきましょう。

雑費

印鑑証明や全部事項証明書の発行手数料などが雑費として必要です。
合わせて1,000円前後で済みます。
司法書士費用、登録免許税、雑費を合わせると、抵当権設定登記の費用総額は10~20万円程度と考えればよいでしょう。

抵当権抹消の方法とは?

抵当権が有効なのは、住宅ローンの返済期間中です。
しかし、ローンを完済したからといって自然に抵当権が消滅するわけではありません。
不動産所有者が、抵当権抹消の手続きを法務局に申請する必要があります。

この抵当権の抹消には期限がないため、「後回しにしているうちに忘れていた」ということがないように注意しましょう。
抵当権抹消の手続きは、そんなに手のかかるものではありませんが、これも登記のときと同じように、司法書士に委託するケースが多いようです。

抹消しなかった場合のリスク

抵当権の抹消手続きを面倒だと放置したり、忘れたりしていると、不利益を被る場合があります。
具体的には、不動産の売却ができなくなったり、新規融資の審査が通りづらくなったりします。

なぜなら、抹消手続きがされないと、外部からは「抵当権があるのかないのかよくわからない」「まだローンが完済されていない」と思われるからです。
それでは、いくら不動産を売りたいと考えても、買い手がつかないし、金融機関も担保としての価値が低いと判断するでしょう。

抹消の費用

法務局で行われる抵当権の抹消手続きですが、その際に必要となるのが法務局への申請料金と司法書士報酬です。
申請料は、不動産1件の証書につき1,000円がかかります。
土地付き戸建て物件であれば、土地と建物の両方に証書が必要になるので2,000円になります。

次に、司法書士報酬を依頼する場合の費用は1.5万円程度だと想定してください。
しかし、この手続きに関しては司法書士に頼まず、自分で行うこともできます。

まとめ|新規の融資や不動産取引には抵当権の抹消が必要

抵当権付きの不動産は、ローンを完済し終えたら、速やかに抹消登記を行うようにしましょう。
抵当権をいつまでも残していると、いざ売却しようとしたときに不利になったり、相続時の手続きが煩雑になったりと、メリットはないと言ってもいいでしょう。
登記情報はクリーンにしておくことは、不動産売買の大前提です。

もっと手軽に、もっと身近に!1万円から始められる次世代の不動産クラウドファンディング「利回り不動産」

多額の資金が必要となる不動産物件を小口化させて、短期間で投資ができる不動産クラウドファンディング。
「将来のために資産形成をしたい」「少額で不動産投資を始めたい」「中長期的な資産形成に挑戦したい」
「利回り不動産」では、運用実績が豊富な投資のプロが、みなさまからの資金で一定の期間不動産を運用し、家賃収入や売却益などを還元。
1万円から投資ができ、不動産投資に申し込みから分配金の受け取りまで、すべてインターネット上で行うことができます。


詳しくはこちら
新規会員登録

RIMAWARIBLOG運営元情報

木山 善豪
木山 善豪RIMAWARIBLOG編集責任者
「利回り不動産」が提供する「RIMAWARIBLOG」では各分野の専門家の監修・協力を得て、これから不動産投資や資産形成をはじめたいと考えている読者に向けて、親切で役に立つ情報を発信しています。
       記事一覧へ